今月のコラム <第21回>
「顎義歯(がくぎし)について」
「見た目からは分かりませんが、CT画像を見ると、 顔の右半分はほとんど何も写らないんですよ」
そう話すのは、東京都港区の伊藤裕恵さん(66)。口から取り外した大きな義歯は、右上の歯と歯ぐきの部分に加えて、上あご部分も作られている。
「顎(がく)義歯(ぎし)」と呼ばれるものだ。
伊藤さんは2009年6月、がん研有明病院(東京都江東区)の頭頸(とうけい)科で 口腔がんの手術を受けた。きっかけは、奥歯がぐらつくような違和感だった。
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今月のコラム <第20回>
「スピーチエイドについて」
東京都世田谷区の女子大生Aさん(19)は以前、話すことが嫌で仕方なかった。
鼻にかかった声で、たとえば「バビブベボ」と言おうとしても、どうしても「マミムメモ」になってしまう。何か話すと何度も聞き返された。授業中に教科書を読んだ時、「はっきりしゃべるように」と教師に注意されたこともある。発音を直したいと、高校2年の3月、昭和大学歯科病院(東京都大田区)の口腔リハビリテーション科を受診した。
バ行の音は、口に封じ込めた空気を破裂させて出す。口は鼻の奥に通じているため、空気を封じ込める時、上あごの奥の軟らかい部分「軟(なん)口蓋(こうがい)」がせり上がり、鼻への通路を塞ぐ。ところがAさんの場合、軟口蓋がよく動かず、息が鼻の方に漏れてしまう。これが、「バ」が「マ」になる原因だった。
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今月のコラム <第19回>
「舌接触補助床(ぜつせっしょくほじょしょう)について」
東京都港区の女性(69)は2005年12月、都内の病院で舌がんの
舌がんの手術で舌を切除した女性。下の歯の内側に見える透明のプレートで舌の働きを補う。
手術を受けた。舌のほとんどを切除し、舌の根元だけが残る。舌がないと 、食べ物を口の中でまとめられず、うまくかみ砕けない。口の奥に食べ物 を押し込み、のみ込むこともできない。このため、女性は退院時には、腹 部に穴を開けて、チューブで胃に栄養剤を送る「胃ろう」が設けられた。
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